就活をしている方の場合は、自分のベストの企業に就職したいと思うでしょう。自分の思うところに就職することができるなら、仕事も継続して行うことができ、生活とのバランスも取りやすくなります。
ただ、就活の際に複数に応募して、それぞれから内定をもらった場合は「どこを選択しよう」と悩んでしまうこともあるでしょう。そのため、今回は新卒就活生が複数の内定をもらった際の選び方、また環境や待遇などどんな観点で選ぶ必要があるのかご紹介しましょう。
複数の内定が決まったときの選び方とは?
就活をしていて、2社以上となる複数の会社から内定をもらうことができれば、自分は選んでもらう側から選ぶ側に立場が変わります。
しかし、会社を選ぶ側になると「どちらに就職すればいいの?」と悩んでしまうこともあるでしょう。
自分に合ったところを見つけるため、公開した選択はしたくないはずです。
もし複数の内定が出たなら、以下の点を押さえて決定するようにしてください。
内定をもらった会社の情報や内容を整理する
内定を複数もらったなら、会社の情報をしっかり確認するようにすべきです。
まず、整理するときは良いところと悪いところを書き出すようにしましょう。
内定をもらった会社が大企業や有名企業でもメリットとデメリットは必ず存在します。
例えば、大企業だと収入面などは良くても仕事内容は簡単で単調なもの、または昇進が難しいなどのデメリットもあります。
中小企業の場合だと仕事はいろいろできても、収入が少ないなどのデメリットが生じることもあるでしょう。
このように、まずは良い点と悪い点を書き出すようにしてください。
その後は表を作成して評価を比較しやすくしてみるのも良い方法です。表に作成する項目としては例えば
- やりがいや職務内容
- 業界での地位
- 勤務地
- 年収
- 社風
などを、項目にしてみることもできます。
次にそれぞれ点数を自分なりに書いてみると、自分にとってどれが良いのか可視化して分析することも可能です。
内定をもらった会社の情報を正確に把握するため、資料を再度読み直すこともできるでしょう。
このように内定をもらった会社の情報を整理するようにしてみましょう。
自分の条件に合致しているのか確認する
内定をもらった会社が、自分の条件に合致しているのか確認することもできます。
就職するときは自分の条件に合致している会社ほど、モチベーションも向上しますし、継続して勤務しやすくなるからです。
大企業や有名企業でも自分の条件と合致しないことが多いなら、仕事への意欲は失っていき、数ヶ月で別の会社への転職を考えてしまうこともあります。
自分の条件に合致している会社なのか判断するためには、まず条件に優先度を付けてみるようにしましょう。
例えば、仕事時間の短縮や休みを取りやすい職場などを第一の条件とするなら、残業が少なく有給なども取りやすいのか確認することができます。
仕事をバリバリ行い、キャリア形成を考えるなら、スキルアップ制度や研修制度などがしっかり行われているのか確認することができます。
ただ、条件をいろいろ出しても、何かは妥協しなくてはいけないこともあるため、その点を考慮しながら自分の条件と会社の内容を比較してみましょう。
会社の将来性などを確認してみる
内定先の会社を選択するときは、将来性なども考慮することが大事です。
将来性の高い会社は今後も成長していく見込みを持つことができるため、働く際に大きな期待を抱くこともできます。
例えば、収入アップが見込めること、自分のやりたい仕事の幅が広くなること、キャリア形成を行いやすくなるなどです。
会社の将来性が明るいほど、仕事のモチベーションが上がる機会も多くなるので、選ぶことがおすすめですが、どのように判断することができるのか疑問に思うでしょう。
会社の将来性を分析するための1つの方法としては営業利益をチェックしてみることです。
営業利益は会社四季報オンラインなどを利用すると、各企業の売上高を確認することができます。
売上高と営業利益の両方が共に増加しているようであれば、収益が上がっていることになるため、勢いがあると判断することが可能です。
もし、売上が増えていないくても営業利益が伸びているようなら、その内容について確認すべきでしょう。
減収増益の場合は会社が社員をリストラしているのか、また無駄な広告費や部署を無くして経費削減を行っているため、営業利益のみが上昇していることもあるからです。
将来への投資なのか、経営が苦しいのか判断して将来性を分析するようにしましょう。
会社の雰囲気が自分に合っているか
内定先の会社の雰囲気が、自分に合っているのか確認することも大事です。
会社の雰囲気はそれぞれ違いがあり、例えばバリバリ仕事を行い、成果を出すことを重視している職場やある程度プライベートも考えてワークバランスが取りやすい職場もあります。
自分に合う社風を見極めるためには、まず自分の中で耐えられることと耐えるのが難しいことを明確にしておくのがおすすめです。
自分の好きな職場の雰囲気を決定するのは
- 人間関係
- 仕事のやり方
- 価値観
という部分です。
人間関係では、自分がストレスを感じない人間はどのような性格をしているのか分析することで、耐えられるのか決定することが可能です。
仕事のやり方に関しても新しい制度をどんどん導入している会社なのか、アナログな部分を残しつつ改革を進めているのかによって作業も変わってきます。
会社の価値観は社風や企業理念によって決まる部分もあるため、内定を承諾する前に再度確認しておくことが大事です。
会社の雰囲気は説明会や職場見学や体験などを実施しているところであれば、参加することでより実感することができます。
具体的に自分が働いているところをイメージして、自分に合っている雰囲気か判断するようにしてください。
内定を決める際に覚えておくべき注意点とは?
複数の会社で内定をもらったときは、良く考えて決定する必要がありますが、その際に注意点もあることを認識しておくべきです。
しっかり注意点を確認しておくことで、相手先に配慮を示してトラブルを防ぐことができます。
考慮しておくべき注意点は以下をご覧ください。
自分の希望を100%満たす企業はない
複数の内定があったときは自分の条件に合致するのか検討する必要がありますが、100%自分の希望を満たす企業はほぼありません。
内定をもらった企業は自分が働きたい企業を選択しているので、ある程度自分にとって魅力的なものがあって選択しているはずです。
ただ、複数内定をもらった際に改めて自分にあっているのか確認すると、どれも良い点と悪い点が出てくることがあり、さらに迷ってしまうこともあるでしょう。
自分の希望を満たす点でどれも決め手に欠けるような状態であるなら、自分が1番重視している条件と合致しているところを選択するようにしましょう。
例えば、自分が1番収入や福利厚生について重視しているなら、昇進がしやすい企業やある程度働き方の制度が整備されている企業を選択することができます。
他の部分は自分の条件から少しずれていたとしても、自分の条件には合致しているので後悔することはないはずです。
全ての条件を満たす会社はほぼ無いことを認識しておきましょう。
内定を保留するときの伝え方
内定が出た場合は、企業に保留を伝えることも可能です。
企業側も就活生の意向を汲むように変わってきているため、内定を保留することに悪い印象を感じることはありません。
ただ、内定を保留する際に伝え方を間違えてしまうと印象が悪くなることがあります。
例えば、「他社の結果を待ってから考えたい」などと伝えるなら、内定を出した企業は悪い印象を受けることになるでしょう。
内定をもらえたとしても悪い印象を与えないようにすることは大事なので、伝え方はマナーを意識して行う必要があります。
例えば、「内定をくださり、ありがとうございます。本来なら直ぐにでも承諾のお返事をしたいのですが、今回の就職について家族が話合いたいと申しております。
私自身も家族の理解を得たいと思っているので、◯月◯日までにお返事を待っていただけないでしょうか?」と伝えてみることができるでしょう。
そして、伝えるポイントとして期限を伝えておくことも大事です。
内定を出した企業側も長くは待てないため、いつまでに返事を出すのか伝えておかないと迷惑をかけることになるでしょう。
保留期間は長くても1週間以内がマナーとされており、できれば2~3日で結果を伝えるのが望ましいです。
早く返事を伝えることが社会人としてのマナーになり、1週間以上期限を延ばすのは印象も悪くなるため、注意するようにしましょう。
口コミサイトなどは信用しない
複数の内定を出したときに「会社の評価を知りたいと」と思って口コミサイトを見る人もいるでしょう。
内定を出した会社で働いていた人の実体験を口コミサイトで確認できれば、雰囲気などをイメージできると考えるはずです。
しかし、口コミサイトに記載されていることはあまり信用できません。
まず、口コミサイトに記載している人が実際にはどのような人なのか知ることができないため、本当のことを記載しているのか確認できません。
口コミサイトでは嘘の情報を記載している可能性もあり、事実を誇張していることもあります。
そのため、会社の雰囲気を知る手段として、しっかり確認できるわけではないため、利用しない方がいいでしょう。
もし、会社の雰囲気を知りたいなら、上記でも紹介しましたが、見学や1日体験など利用すること、または転職エージェントの方に雰囲気について質問してみることができます。
正確な情報を得られるように注意してください。
他人に決定を委ねないようにする
複数の内定が出たときに迷ってしまうなら、友人や家族などに相談することもあるでしょう。しかし、内定が出たとき他人に決定を委ねないように注意する必要があります。
家族や友人に相談するのは悪いことではありませんが「自分はどちらに行くべきだろうか?」と質問して、相手に決定させるようなやり方は避けておくべきです。
その企業で働くのは自分であり、自分の生活を維持する収入や人生の生きがいともなるため、自分の意思で決定しなければ後悔することになります。
また、他人に決定を委ねるなら会社を辞めて転職するべきか、残って継続すべきか再度他人に頼ることになるため、さらに自分で選択するのが難しくなるでしょう。
ただ、友人や家族の話は参考として聞いておくのは良いことなので相談自体は問題ありません。
内定を辞退するときは電話で伝える
複数から内定をもらったときは1社に絞る必要があり、他の内定先の企業には辞退することを伝えなくてはいけません。
辞退する場合はメールか電話で悩む人もいますが、基本的には電話を使用するのがおすすめです。
自分の声で企業の担当者に連絡を取ることができれば誠実さが伝わるため、相手も納得してくれます。
また、辞退するときは伝え方も大事になるため、しっかり言葉を選択して失礼がないようにすべきです。
メールで辞退の件を伝えたい方もいるかもしれませんが、この方法だと相手に誠意が伝わりにくいことがあります。
メールだと文面だけでになり、実際の気持ちを確認することができないため「マナーが無い」と判断されることもあります。
今ではSNSを利用する方もいますが、こちらは軽く見られる傾向があるため、避けておいた方がいいでしょう。
基本的に電話で辞退を伝えるようにしてください。
内定の選択は慎重に行おう
複数で内定先が出た場合は、選択を慎重に行うようにしましょう。
複数の内定先が出たなら、自分が決定しなくてはならないため迷ってしまいますが、同時に自分の条件に合う職場を選択することができます。
期限は長くありませんが、後悔しない選択となるように考えてください!